Shin Yamagata

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11月17日
これが当たり屋か。どこから降って湧いたかもわからない話を突然しはじめる。どん! と当たってきたわけだ。そして色々言うのだけど、肝心なことはなかなか言わない。聞いてもそこは避けて通る。何をどうしたいのか全くわからない。しかし何かは言いたい。言いたくて仕方がない。ただ当たり続けているだけだ。自分を見失い、自分の気持ちだけを相手にぶつけている。もう周りは見えていない。ただ言いたい。しかしあなたには周りが見えている。あなたは顔を上げた。葉の落ちた木の枝にメジロがいるのをあたなは見ていた。緑色で小さい。目の周りが白い。この時期のメジロは見えたとか声を聞くことなどできない、とあなたは思っている。あなたはなおもメジロを見続ける。