夢

実家のある町を歩いていていると、前の方からずっと前に好きだった人が歩いてきた。僕があの頃より太った分だけ彼女も少し太ったように見えた。
「わー、久しぶり。何やってるの?」
と声をかけると、何かバツの悪そうな顔をして何も答えず、そのまま通り過ぎていってしまった。 僕は声をかけてしまった事を後悔しながらその場を後にして、滝の上にある橋を渡っていた。 するとどこかで見た事のある双児の男が、並んでこちらに向かって歩いてきて、擦れ違う瞬間に くるっと反転して二人で向こうに早足で歩いていってしまった。 「星がひと粒」というキ−ワ−ドを手がかりに山に登りはじめた。登っている僕の横にはさっき会った、ずっと前に好きだった人がいて、一緒に山を登っていた。草や木が生えた山道ではなく、岩がごつごつした急斜面を手で掴む岩、足をかける岩をいちいち確認しながらヒヤヒヤしながら登っていた。そして僕ははっと思いついた。
「もしかして、星がひと粒って マーボー豆腐の時の水溶き片栗粉!!」
って 彼女にいうと、彼女はニコっと笑って、
「やっと思い出したのね」
と言った。