商店街

晴れてはいたけどすっきりとした晴れではなかった。空は青くなく白っぽい。飛行機からこの辺の空を見下ろすと紫色に見える。ちょっと前の真冬のような寒さを暑いなあと思いながら思い出していた。こういう暑さの中を歩く感じってこんなにけだるい感じだったのか、それともたまたまその日の体調のせいでそう感じているのか、そういうのがわからないまま商店街を奥のほうへと進んでいた。しかし向かっている方が商店街の奥なのか商店街の手前なのかもよくわかってはいなかった。手にはコンパクトのデジタルカメラが握られていたけど、レンズは引っ込んだままだった。商店街はどことなく休日の雰囲気だった。もしくはこちらの気分が休日だったのかもしれない。あっと思ってカメラの電源を入れたけど、レンズが伸びてきた頃にはもう撮りたい感じは通り過ぎていた。あっと思ったときに立ち止まればよかったのかもしれなかったが、そのまま歩き続けていて止まることはできなかった。できなかったのではなくて、しなかったのかもしれない。