Shin Yamagata

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美しき町




「緊張感」。この緊張感をもう少し噛み砕いて言語化すればいいのだろう。この緊張感は、もう少しで自分の出番がやってくる、あードキドキするなー、という緊張感とは少し違う。ああ、そうだ、高野文子の漫画に戻ろう。「美しき町」の最初の方に夫婦が川を渡るシーンがある。夫が先に川を渡りながら「ここに大石がある、見える?」「ええ」「次がこの白い岩、、、」という会話がある。これは川の中のどの辺りを進めばいいかということを夫が妻に教えているのだけど、こういう緊張感はさっきの緊張感に近いかもしれない。水の中に足を入れて、あっ、この石は滑りやすいからもうちょっとこっちかな、、とか思いながら足の置く場所を探しながら歩く。そういう感じ。こういう「緊張感」には幅がある。だからもっと言語化しなければ伝わらないのかもしれない。緊張感がなくておもしろいと思えるものもある。でもこれも「緊張感」という一つの基準(基点?)があるからそう思えるのだった。ああ、「緊張感」。この緊張感は身体に由来しているのか。そうなのか。どうなのか。こういう話になってくると「身体」ってなんですか?ということになる。どうしたものか。ここで「身体性」という言葉を使いたくなってしまうけど、この言葉もどう受け取られるかわからないし、わたしもこの言葉を扱いなれていないので使わないほうがいいだろう。使い慣れてないのに使いたくなるのはよくない。それは耳が「3」でええのか、なんやこんなんでええのか、ってことと同じことなのか。そうなのだった。だからここに留まってんーんー唸っているほうがいいのだろう。
つづく