Shin Yamagata

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7月3日




仕事で使う靴を買うために池袋へ電車に乗って。池袋の人ごみに嫌気がさして。靴屋というのは新しい靴の匂いが充満していて、買ってもいないのに靴の匂いで。どうせすぐにだめになるんだからなるべく安くていいものを。見合う靴が6000円くらいで、ほぼ満足できる靴が12000円くらいで、15000円出せば満足のできる靴があるのだけど、どうせすぐに。悩んだ挙句一息入れようとブックオフへ向かい。ビュスタモントの写真集と福永信の小説があって今日は当たったとうほうほしてレジへ進むと、レジにいる女の子はこれぞおたく!と言いたくなるようなアニメ声のメガネの女の子で、領収証を、とお願いするととても汚い字で山方と書いてくれてなんとなくうれしい。エスカレーターを下りながら携帯音楽プレイヤーについているカメラで人ごみを撮影していると前にいた女の子が振り返り。新しい靴と新しい靴の匂いとに満たされた空間にも。もう一軒あっちにも靴屋があったことを思い出し、履いた新しい靴を脱いで。靴べらの。