Shin Yamagata

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9月26日
写真をみて、写真家と話す。「百聞は一見に如かず」とは言うけども、見たからといってわかるものではない。いや、わかるのだけどわからない。写真は具体的に何かを写しているのに言葉が抽象的だ。この抽象的な言葉が写真を見ることを邪魔しているようにも思える。具体的な写真と抽象的な言葉がほとんど重なり合わないまますれ違っていく。なんのための言葉なのかわからない。遅くまで話し込んでいると画廊のオーナーらしき人が靴音を響かせ階段を降りてきた。あら、こんなに遅くまで、と言う顔はご機嫌ではない。とりあえずにこやかにしているが、目の奥に迷惑だと言いたげな色が滲んでいる。閉めましょうね、とオーナー自ら電気を消しはじめる。早く出て行け、ということだ。