Shin Yamagata

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11月23日
高円寺を歩いていると近所や職場周辺では見かけない格好をした人がたくさん歩いている。そんな人に囲まれながら歩いていると、世間では普通で無難な格好をしているわたしが何か恥ずかしい存在のように思えてくる。わたしはいったい誰の目を気にしてこんな格好をしているのだろうか。わたしもあんな派手な柄の服を着てもいいし、前髪が極端に短いぱっつんでもいいし、丸坊主だっていい。目の周りを黒く塗ってもいいし、鼻にピアスをあけてもいいし、身体中に鎖を巻きつけてもいいし、顎を上げて他の人を見下しながら歩いてもいい。テーブルや床が油まみれの小汚い店で500円の巨大なチキンカツを頬張って店内に置いてあるよれよれによれた漫画を読んでいるわたしはもうわたしではない。わたしの隣に座る見知らぬ男のメガネが汚れていて、その男の見ている世界がくもっていると思うだけでわたしは満たされた気分になってくる。わたしは東京