Shin Yamagata

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2月10日
長野さんの写真集を見ていた。「この国の記憶 長野重一 写真の仕事」という写真集とヒステリックから出ている長野さんの写真集には同じときに撮られた別のカットの写真が収まっている。ヒステリックの写真(下の写真)はたぶん、出会い頭に撮影されたものだと思われる(勝手な想像)。小さな男の子をおぶった女の子は険しい顔で、カメラを構えている長野さんを見ている。長野さんは「あっ」と思ってカメラを構えてすぐにシャッターを押した。その後たぶん、長野さんは女の子としばらく話をしながら水の中を一緒に歩いた。途中で女の子の知り合いの別の女の子が合流して、そこで長野さんは二人に振り返ってもらって写真を撮った。仕事としてはそちらの写真が使われたということだろうか。昭和34年、東京大島、とある。媒体が何だったのかまでは記載されていない。洪水の様子を伝える写真なのだけど、それぞれの写真で随分と印象が違う。どちらの写真がおもしろいかというのも意見が分かれるだろうと思う。なぜ出会い頭の写真ではなく、振り返っている方の写真が仕事の写真として使われたのかというのは、この写真を見た人がそれぞれが考えなければならない。