Shin Yamagata

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5月3日
車窓からの風景を眺めていると、こんなところに! という場所に三脚をたてて列車を狙うカメラマンの一団を発見する。数人がかたまって畑の斜面の上に陣取っていたり、友人と二人で脚立にのぼって柵越しにカメラを向けていたり、草をかき分け単独でここぞという場所を探して重そうなカメラを担いで歩いている人など、様々な人たちが列車を狙って様々な場所へと入り込んでいる。「撮り鉄」と呼ばれている人たちが撮ろうとしている写真にあまり興味はないが、いい場所を探して歩く姿は、釣り人と共通するものがあり、諦めずに奥へ奥へと歩いていく姿はいつ見ても清々しい。日曜日の誰もいない造船所の中へ入りたかった。入れば、造船所のなにかしらの施設と対岸にある別の造船所のクレーンが同じ画面に収まるはずだった。造船所の門は閉ざされ、周囲は塀で取り囲まれている。ぐるっと歩くと何箇所か塀を乗り越えられそうなところがあった。わたしは迷っていた。