Shin Yamagata

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9月24日
東京の人は、といっていいのかどうかはわからないけれど、西で生まれ育ったわたしとは、どうやら話す時の会話の流れや聞いている時の相槌の打ち方というかタイミングが違うらしいというのはわかっていて、そして、そこに男女の性差が加わるとさらにまた違っているのではないかと思っているから、今日の会は、そのことに注視する必要があった。4人集まるのだけど、男はわたしだけで、他は女の関東生まれだった。それに初めて会う人もそこに1人混ざっていた。女たちは話す。誰か他人のことを話すときにはその他人の口真似をしてその場を再現するように話を盛り上げていく。うん、うん、と相槌を打ちながら他の2人の女がどう相槌を打つのかと探り続ける。ウケるー! そ、そんなところでそんな相槌を! わたしは、うん、うん、と頷くだけのところで、女たちは笑い声をあげて手を叩く。その笑いどころがまったくわからない。話がどこで終わったのかもわからないのだけど、次の話に移行していたり、別の女が話しはじめたりしている。このスムーズな話の移行についていけない。何が話されているのかはわかる。わかるのだけど、流れがまったく掴めない、要するに、どこで頷くのか、どこで笑うのか、この話がどこに向かってどこで終わるのかもわからないまま、次々と別の話に展開していく。こういう小説があればおもしろいと思うのだろうけど、ここではただぽかんと口が開くだけだ。女たちはとても楽しそうだ。楽しそうな女たちを見るのは楽しい。この場でわたしは少数派だ。わたしはだいたいいつでも少数派だけど、そして、ここでも少数派だということに気づかれていないのだけど、というか、それはいいとして、わたしは女たちの話にどこでどう割り込んでいいのかという