Shin Yamagata

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10月7日
野犬が近づくように低い姿勢でそのおじさんが近づいてきた。一方的に何かを話すのだけど、話す内容が自己弁護めいていて、聞いても何を言っているのかわからない。話の内容をじっくりと聞く以前に、この場所に留まっていたくなかった。横で雑草が鬱蒼と茂っていた。今にも蚊に襲われそうで、すぐにでもこの場所を離れたかった。日影で話していたのだけど、日向の方が蚊に刺されない気がしてじりじりと日向に体を出していく。ゴム草履を履いている足はむき出しで、いつ蚊に刺されてもおかしくはなかった。おじさんの顔から視線を外して足元を見る。腕も見る。ときどき足踏みをして手をぶらんぶらんと動かしたりする。おじさんの話はまだ続くようで、相変わらず自己弁護めいている。何に対して自身を弁護しようとしているのか、まったくわからないのだけど、自身を何かから守ろうとして