Shin Yamagata

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8月25日
撮影を終えて原付まで戻ると、原付のうしろに二台のパトカーがとまっていた。背中を向けている警官がこちらに気付いて「撮影?」と三脚を担いでいるわたしに話しかけてきた。事情を説明して話を聞くと、住民から怪しい原付がとまっていると通報があったらしい。こんなことははじめてだった。話をした警官が無線でもう一人の警官に連絡をしはじめた。しばらくすると、もう一人の警官と通報したであろう住民の男性が坂道を下りてきた。事情を警官から聞いていたのか、住民の男性はわたしの顔を見るなり「ごめんやで」と謝った。少し前に別の集落で空き家に空き巣が入ったこともあって、通報したということだった。おじさんは五十代後半くらいだろうか。もっと上の世代、七十代とか八十代のお年寄りと話しているときには、わたしは自分の怪しさについて何も考えないし、向こうも気さくに話してくれるのだけど、その子供世代にあたる六十代以下の人たちとはそういうわけにはいかない、というのを常々感じてきていた。人にもよるから世代の違いにしてしまうのは乱暴だけれど、若い人ほどセコムのようなアンテナが立っていて、