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7月27日
足首を骨折したという女の手術の日だった。海で飛び込んだときに思ったよりも浅くて骨折した、ということだけれど、そんなことで骨が折れるのかどうか、そして、そういうことはよくあることなのか、それともただ運がわるかっただけなのか、よくわからないけれど、海が汚くて底が見えなかった、まさかそんな汚い海には行かないだろう。大学生の頃、海に行くといえば岩場が多かった。岩場の方がたくさんの生き物がいて見ているだけでもおもしろかった。モリを持っていたからなおさらおもしろかった。動いているものがいればとにかくなんでも突いていたわたしはイソギンチャクの周りで泳いでいるクマノミまで突いて、友人にひどい奴だ最低だなんだと散々非難されたのだけど、そのいっぽうで、ウツボを突いてきた奴はずいぶん褒められていて、じゃあクマノミもウツボと一緒に食えばいいと言って焼いたのに誰も食わなかった。真っ青な海の、ぎりぎり潜っていけそうな深さのところに、おでこが飛び出た大きなブダイがゆったりと泳いでいた。水面でぷかぷかと浮かびながらそのブダイをじっと眺めているだけで