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10月25日
秋晴れだ。もう随分前に金木犀のにおいもしなくなっているというのに、まだ百日紅のピンクの花が咲いている。咲いているとはいっても打ち上げ花火が開いたような夏の全盛期の咲き方ではなく、線香花火の残りカスみたいな、ぽふっと出た、といった感じで咲いている。その脇にある、老人クラブがやっているいくつにも小分けにされた畑の里芋の大きな葉が少し茶色くなってきている。そろそろ掘る時期なのだろうけど、掘られてあの大きな葉が畑からなくなったとしても、ああ、掘られたのか、とすぐには気付かず、正月が明けたころにそういえば、と思い出し、もうどこに里芋が植えてあったのかも覚えていない。