Shin Yamagata

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電車




電車から窓の外を見ていておもしろそうな風景が見えたとしても、それは電車から見ておもしろいだけで実際に降りてそこへ行ってみても全然おもしろくないのはもう十分にわかっているから、そういうことはもう一切しなくなったけど、今回はここは全然おもしろそうじゃないな〜と思うようなところで電車を降りて歩いてみようと思って実行してみた。だからといってやっぱりたいしておもしろくなくて、だから結局どこで降りてもいいといわけで、どこに行ったっていつでも写真は撮れるということになる。何を撮るのかというのはきっかけのようなもので、と、いうのはなにかあまりにも単純すぎるような気もするしドボドボ漏れているような気もするけど、何を撮るのかというのはたいした問題ではないというか、いや、これはまた何か言い足りないのだけど、何でも撮ろうと思えば撮れるというか、いや、何でもは撮れないけど、何を撮るのかという「何」に対するこだわりというのは最近はどんどん薄れてきているような気がする。こう言うと何でもいいのかということになるけど、そうじゃなくて何でもいいわけではないし、「何」というのも重要は重要なんだけども、なんとなくそれはもうあまりどうでもいいような気分になるときがある。いや、気分じゃなくて、何を撮るのか決めずにただカメラを持って歩いていればそれでいいというか、いや、持って歩いているだけじゃどうしようもないからシャッターは押すし、押すときは何かに向かってシャッターを押すから「何」はかならずついてまわるけど、ま、そういうのは適当でいいのだと思う。いや、適当ってわけでもないのだけれど、そういうのはたぶんもう決まってることなのかもしれない。