Shin Yamagata

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8月2日




トンビが羽をピンとのばしたまま時計回りにゆっくりとまわりながら上へとのぼっていく。とんびは上昇気流にのっているし、上昇気流のある場所もよく知っていた。人間は「上昇気流」という言葉を使い、何かをわかった気になっているようだが、トンビからしてみれば人間なんて何もわかっていない。広げた羽にぶつかる大気の重さのこともわかっていないし、大気が振るえていることも人間は知らない。そもそも大気が何かもわかっていない。とんびは反時計回りでさらに上空へとのぼっていく。