Shin Yamagata

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6月25日
眼下に環八が走っている。その向こうには巨大で真っ白な団地が数棟並んでいる。地名に「台」とあるのだからここは台地なのだろう。目の前には環八に向かって急な細い下り坂が続いていた。雲天に溶け込むようにそびえる焼却炉の煙突を眺め坂を下りていく。斜面にへばりつくようにつくられたまだ新しさを感じさせる歩道の脇には雑草が茂り、その場所だけを眺めればそこは日本のどこにでもある草の生えた風景だった。夏の草だった。