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4月4日
大浴場へ行った。まるっこいおじさんがシャワーの前ではなくて浴槽の縁に腰掛けてふがふが言いながら頭を洗っていて、頭で泡だった白い泡がぼたぼた落ちて、おじさんのまるっこい体だけでなく、浴槽の縁まで真っ白にしていて、たぶん浴槽にも泡が入っているのだろうけど、そこまでは見えていない。たくさん並ぶシャワーの前には体を洗っているおじさんが一人いて、そのおじさんの背中には入れ墨が入っていて、太ももにまで入っているから、一瞬服を着ているのかと思ったのだけど、風呂に服を着て入る人なんているわけがない。どんな模様の入れ墨なのか見たくて見たくて仕方がなくて、でも、メガネをかけていないからよく見えなくて、目を細めて見る勇気もないから、シャワーを一つ挟んだ隣に腰掛けて、体を洗いながら首を回してときどきちらっちらっと見るのだけど、やっぱりメガネがないから何も見えない。