Shin Yamagata

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アップフィールドギャラリーのすぐ下には川が流れている。この川の名前は知らない。この川の幅は20mから30mくらいで、ビッチリとコンクリートに覆われていて、いかにも「東京の川」という感じがする。去年展示した時もよくこの川を眺めていたし、今年も同じようによくこの川を眺めていた。去年は気付かなかったけど、この川は時間によって水量がかなり違う。まるで海のような満ち引きがあるように見える。もしかしたら海の満ち引きが関係しているのかもしれない。さらに雨が降ったあとは濁るということもわかった。でもこの川に上流があるということが想像できなくて、この濁りも上流から来たものなのかなんなのかはまったくわからない。そして今年は小さな魚が泳いでいるのも見ることができた。結構な数の小さな魚が群れになって川岸近くの水面をユラユラ泳いでいる。そして時々何かにびっくりして一斉にシャーと向きを変え、何かから逃げるような感じになるけど、すぐにまた落ち着いてユラユラしている。そういう魚の群れに石を投げつけたりしてはいけない、ということを去年学んだけど、石があれば投げたくなってしまう。しかし、今書きながらこの川について決定的にわからないことが二つあることがわかった。それはこの川の水が汚すぎて川の深さがまったくわからないということと、この川がどちらに向かって流れているのかということ。