Shin Yamagata

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アンリ・マティス





引用です。

最近2,3年のあいだに私が見る機会のあったいくつかの展覧会の印象からすると、若い画家たちは、色彩だけで構成すると称する現代画家の教育にとっては不可欠の、ゆっくりした、苦しみ多い修業というものを、避けているのではないでしょうか。
この、ゆっくりした苦しみ多い仕事は、避けて通るわけにはいかないものです。実際、正しい時季に耕しかえさなかったら、庭はたちまちひからびてしまいます。季節ごとに、土地は除草し、耕さなければならないはずです。
かけだしの画家は、自分がハートで描いていると思います。完成の域に達した画家も、同様、自分がハートで描くと思います。正しいのは後者だけです。というのも、彼は訓練と規律によって、衝動を受けとめ、それを、少なくとも部分的には、隠すことができるからです。