天気

風がピューピュー吹いている。雨は降りそうで降っていなさそうで、でも外に出れば、たまに顔に雨があたる。地面は濡れていたり濡れていなかったりで、空を見ると完全に曇り空だけど、ところどころ明るいところもあって、まだらな模様になっている。木の葉が風で揺すられて音を出していて、暑くもなく寒くもさなそうだけど、やっぱり少し蒸暑いような気もするけど、強い風が吹き抜ければ涼しく感じてしまう。全体的には灰色に見えるけど、少し明るくも見える。近所のおばさん二人が道の端で髪の毛をぐちゃぐちゃにしながら立ち話をしている。こういう天気の日は何か特別なような気がしてしまう。これはなんだろうかと思う。こういう天気に何か思い出があるのだろうかと記憶を探ろうとするけど何も出てこない。これはこういう気候の地帯に住む人間がみんな何かしら感じてしまう天気なんだろうかと考える。こういう天気の日は何か別の名前を付けた方がいいのではないかと思う。