Shin Yamagata

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2月17日




大雪の影響で物流が滞っているらしくスーパーの棚がスカスカしていて、そのスカスカしている感じが震災直後の生々しい感覚を呼び覚ましてしまい、それはあの津波の映像や夜になっても大通りを人がひしめき歩いていた様子や原発が爆発したことなどに絡んだ生々しさで、どことなくスーパーで買い物するのが嫌になり、残り少なくなっていた豆腐とスナップエンドウをさっと手にとりお金を払って急いでスーパーを出た。スーパーを出て感じた寒さはあの震災直後の生々しさを呼び覚まし、歩いた先にあったガソリンスタンドの佇まいがまた生々しい記憶を呼び覚ます。ある光景がきっかけとなり連鎖的に肉体の内側に潜んでいた感覚が引きずり出される。東京という街は生きるために必要なものをほとんど作り出していない、そういう街なのだと改めて思った。