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9月19日
自転車の前かごに空き缶が二つも入っている。わたしの自転車がわたしの自転車ではなく、放置自転車に見えてきて虚しくなってくる。いったい誰が入れたのだ。空き缶を掴み出してそのへんに放り投げてやろうとしたけど足元にそっと置く。ちょっとした出来心なのか、それとも常習的に繰り返す野郎の仕業なのか。考えたところでどうにもならないとサドルをまたぐ。ペダルを踏み込み坂道を下りはじめる。風を切って進んでいく。先の信号は青。ブレーキをかけずにそのまま交差点へと入っていく。スピードはどんどんどんどん