写真展があり半月以上放置され、夜の間は野良猫の寝床になり、猫の足裏についたドロで泥んこになったうえに猫が吐いた胃液と草がかぴかぴに乾いてへばりつき、春の嵐で巻き上げられた粉塵やら黄砂などで汚れきった原付のエンジンはかかるのだろうか不安に思っていたものの、最初のキックでエンジンはかかり順調に走り出した。日なたを歩いているときには暖かく感じていた空気も風を切って走ってみればもう少し分厚い上着を着てくればよかったと思える冷たさで、久しぶりの池袋をさむいさむいと通り過ぎて白山通りに突き当たる下り坂でスピードを出し過ぎないようにとブレーキをかけたのだった。キキキー
