Shin Yamagata

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5月6日




山本透「表象の地平 journal intimate; 2000.1.15-2001.1.14」(https://sites.google.com/site/galleryraven/home)行く。山本さんはスナップの名手だった。瞬間に反応する手際にまずはびっくりする。でもこれはいわゆる「わかる人にはわかる」ことで、多くの人にはこのことは見えない。そういう瞬間を意識して過ごしたことのないものにはわからないことだし、山本さんはそのことを見せたいわけではないのだけど、わたしにはまずそのことが見えてしまう。そのことが気になったので山本さんにそのあたりのことを伺うと、空手の突きに比べれば風景の移り変わりは遅いです、という返事、や、かつてずっとストリートスナップをやっていた、ということ。家族を撮影した写真はそのような瞬間的なものに反応する、というようには撮られていない(写真が多い)。車中から撮られた写真と部屋の中の写真、車中から撮られた写真には小学生の子ども、もう少し大きくなった学生、女性が散見される。おっさんとかあまり写っていない。そのことと自身の子どもたちとの関わりがどうとかはわからないけれど、写真を見ていると、ちょっと急いで書きすぎているし、何を書いているのかわからない。結論だけを言えば、車中から撮られた写真も家族を撮った写真もなぜかわからないけど同じように見える瞬間があって、その瞬間にじーんとしてしまう。同じように見えるわけではない。何かが重なって見える、という言い方のほうが近い、かも。そのじーんはもしかするとありきたりなセンチなものなのかもしれないと思うけど、そのじーんが何かよくわからない。「日常」という言葉では物足らない、何か別の言葉が欲しいけど見つからない。