Shin Yamagata

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11月6日




今日は車が少なくて走りやすいなと思った一時間後に道路は混み始めていた。大きなトラックが三台連なりゆっくり走っている脇をすり抜け高架下へと潜り込む。道路の両脇に並ぶビルには様々な看板がくっ付いているのだがその看板にどれほどの効果があるのかなんて考えたことがないしそれらの看板がわたしの役に立ったことなど一度もなかった。大きな通りから右折して細い道へ入る。交差点では看板の量はさらに増える。少し進むと左側の歩道からこちらに向かって手を振っている女が見えた。「遅かったじゃない」と女は一言だけ言った。