Shin Yamagata

お知らせ  zine  Twitter   Instagram


 


7月20日
夜中に公園をランニングをする人たちに踏み潰されるセミの幼虫が後を絶たないということで、セミを救う練馬の会の会員たちが夜の公園をパトロールし幼虫を見つけては拾い上げ木にくっつける、という作業を繰り返していた。ランナーによって踏み潰され淘汰されるはずだった幼虫を会員たちが助けてしまった結果、昼の公園は耳を塞がなければ鼓膜が破れてしまうのではないかというほどの大音量のセミの鳴き声が響き、どんなに暑くても公園に行きたいと騒ぎ、ところかまわずわめき散らしていた子供達さえ公園に近づかなくなり、セミのあまりにうるさい鳴き声でノイローゼになった公園を管理していた人たちも公園から立ち去り、管理する者がいなくなっても夜になれば爛々と公園を照らす照明のせいで昼夜問わずセミは鳴き続け、ランナーも公園に近づかなくなり、そうすると公園は人が近づかない原野の森と化し、さらに羽化するセミが増え、セミを食べるカラスも急増し、