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7月29日
地下鉄が地上に出た。窓の外には高速道路が並走している。御堂筋線で新幹線に乗りに行くところを思い出してしまうけど、ここは大阪ではなく東京だ。もしかしたら千葉なのか。だだっ広い河口付近の光景は植物の気配が乏しく、そんな感じもどこか大阪を思い起こさせるのかもしれない。道路と倉庫みたいな平べったく巨大な建物が続く光景の中に人の歩いている姿など見えず、「殺風景」という紋切り型の言葉しか浮かんでこない。しかしそんな言葉はやはりどこか間違っている。この風景にはどこか懐かしさがある。でもこの懐かしさが私のものかどうかがわからない。そういう類の懐かしさだ。