Shin Yamagata

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3月14日




小津安二郎の映画に写っている風景の道路は舗装されていない。木でできた電信柱が舗装されていない草が生えたり石が転がっている道沿いに少し傾いたりしながら続いている。電車は一両だけで走っている。中央線だろうか。映画の設定では郊外ということだ。用水路みたいなのも写っているけど、下水なのかもしれない。家は少ない。草の生えた空間の方が多い。空が広く、遠くに山の稜線が見えたりしないのは今と変わらない。関東平野というのは本当にだだっ広いところなんだと映画の背景をみて改めて思う。ドラえもんの背景も東京っぽいなと思う。平らな風景が続いている。子どもの頃、テレビで見ていたドラえもんの背景が今になってようやくわかるような気がする。あの頃あんな風景はどこにもなかった、わたしの近くでは。