Shin Yamagata

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9月23日
都写美のアラーキー。センチメンタルな旅は45年くらい前に撮影されたものだ。わたしが初めて「センチメンタルな旅・冬の旅」を見たときからも、すでに20年くらいは経っている。それくらい時間が流れると写真の見え方が変わって当然だ。アラーキーと陽子さんのことに話は流れがちだけど、というか、どうしてもそっちへいってしまうのだけど、背景に写っているものがおもしろくなってしまっている。舗装されていない道やトタン張りの建物、内装、看板の文字、ヤカン、急須、テレビ、髪型、服装などなど、今となってはもうほとんど見かけることのないものがたくさん写っていて興味深い。広角レンズを使っているからよけいに色々と写っているのかも知れない。今回そのあたりをついつい食い入るように見てしまった。年配の方が見れば懐かしいと思い、若い人が見れば昔はこんなのだったのか、と思うかも知れない。そういうことが一緒に写っている陽子さんに作用する部分もあると思う。でも最後はやっぱり陽子さんのこと(だけ)になって(見る側のわたしが)、冬の旅あたりの写真は見ているとついついあれだから(背景とかどうでもよくなってしまう、どうでもよくはないけど)、あまり見ないまま(もう何度も見た写真だし、大勢並んでいる中でゆっくりと見る気がしないし)通り過ぎてしまった。