Shin Yamagata

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5月29日
線路と道路の二つを越える長い歩道橋を渡って古本屋を目指す。写真をはじめたばかりの人が読む、カメラの基本的なところから教えてくれるような本を探していた。フィルム時代の古い本も売られている。最近のインスタを意識したような本は露出過多の作例写真が多く、斜光で撮るとか逆光で撮るとか、とにかく理由もなくふわふわした感じを押し付けてきていて、どうでもいいほんとにくだらないことばかりが書かれていて、何の役にも立たない、というかむしろ何も考えないアホな人間を生み出す本になっていて、害悪とさえ言える。そんな本を執筆したり出版したりしている人や組織はとにかく売れれば何でもいいというスタンスでやっているのだろうか、金のためには仕方がない、というような人間にはなりたくないと思っている人間も、いつの間にか金のために行動が制限され、金のために判断を下している、金のためにあのこともこのことも黙っていよう、あの人には泣いてもらうしかない、そんなことを続けているうちに被害がどんどん広がっていく、金のことしか頭にない人間が増えていく、ああ、いったいどうしたらいいのだ、というような状況になっても、あなたもあなたもわたしもあなたも金のために沈黙し、地蔵のように動かず、被害は広がり、くだらないことがどんどん増えていく、つまらない世の中ができあがり、金を手にしたものの