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4月8日
舗装された狭い下り坂の少し先に小さな毛のかたまりがピョコンピョコンと跳ねている。ねずみ？ ねずみにしては小さすぎるし、こんなところでねずみ？ もしかしてヤマネ？ ヤマネなんて見たことがないけど、ヤマネ、という言葉が急に頭に浮かんだ。え、なに、え、え？ などと思いながら音を立てないようにそのまま歩いて追いかける。脇に逸れればいいものの、道の真ん中をピョコンピョコンと跳ねながら逃げていく。道のくぼんだところに身を隠そうとしたのだけど、隠れないからまたピョコンピョコンと跳ねていく。そしてついに脇に逸れた。道の脇の枯れ葉の上に落ちていた小さな板の下に隠れた。板の周りをよく見る。板から出てきた様子はないし、板のまわりは枯れ葉で、板から出ればまた隠れるところはない。iPodをポケットから取り出した。動画ボタンを押す。動画が撮れていることを確認しながら、板に近づき手を伸ばす。そっと板をめくった。いない。慌ててまわりの枯れ葉を