Shin Yamagata

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4月8日
朝、原付を走らせていると、四頭の大きな鹿が道を塞いでいた。こちらはすでに気付いているのに、鹿はまだこちらに気付いていない。なんとなくぼんやりと佇んでいる。二頭は右側を見ていて一頭は左側、もう一頭は道の先を見ている。ようやくこちらに気付いた鹿の全部が一斉に顔をこちらに向けた。一瞬じっとこちらを見てから急に慌てるように山の斜面に入っていく。通り過ぎるときには斜面を駆け上がる白いお尻だけが見えた。
昼、原付を走らせていると、雌の雉が目の前を横切って左の斜面を下っていった。相変わらず飛ばずにせわしなく足を動かして駆けていく。
夕方、集落の細い坂道を上っていると、トタンを踏む音が聞こえてきた。下の畑を囲うトタンに猿がよじのぼっている。こちらにむけている赤い顔は畑で作業しているおばあさんと区別がつかない。もう一匹いた。気付いたのは