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3月25日
橋を渡った先に数軒の民家がありそうだった。木々に隠れているけどピンクと赤い色が一番奥の方にちらっと見えている。一軒目の家の前の小さな畑には菜の花が咲いていた。二軒目の家の前では椅子に座ったおじいさんがひなたぼっこをしていた。見た目が百歳を越えている白い髭がぼーぼーの朽ちた木のようなおじいさんに会釈すると、ふごーと何か音を出した、人間の声というよりは犬のうなり声のようだった。三軒目の家は誰も住んでなさそうだった。その脇に桜と赤紫の大きな花を咲かせるモクレンがあった。石で組まれた階段は水の入ったペットボトルと切り株で塞がれているのだけど、越えさせてもらって花に近づいた。花に近づいて花から離れ、空き家と花が両方入る場所を探す。落ち葉がカリカリに乾いていて歩くたびに出る乾いた音が気持ちいい。山からは山雀のツーツーピーンと