10月18日

駅前の喫茶店で携帯電話をとりだして思い出したように色んな人にメールを送りはじめた。そして本を読みはじめて一冊読み終わる頃には二通の返信がある。しかし彼女はすぐに返信がくると思っていて一ページ読んでは携帯電話を確認し、また一ページ読んでは携帯電話を確認していたけれど、誰からも返信がないものだから携帯電話を見るのをやめ本の内容に没頭していくこととなる。彼女が読書に没頭していたときに、喫茶店の店員は彼女の両隣のテーブルを三度拭きにやって来たのだったが彼女はまったく気付かなかった。そして携帯電話に二通の返信が来ていると気付いたときには明るかった外はもう暗くなっている。今日の晩御飯は何にしようかしら。