Shin Yamagata

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9月15日




少し目をつむった。次に目を開けたときには自分が今どこにいるのかわからない。朝なのか昼なのかそれもわからない。そこは喫茶店だった。ものすごくグッスリと寝た、というのもあった。何かが抜け落ちたというか時間と空間が何かと入れ替わってしまったような感覚は一瞬でなくなり、帰って晩御飯を作らなければならないと次の瞬間には思っていた。それでも自分自身の何かが抜けてしまったような感覚はわずかに残っている。読みかけていた本の続きを読む気力はすっかりなくなっている。喫茶店の壁に掛かっている時計を見るのだが寝てしまう前の時間を見ていないから何分寝ていたのかはわからない。ほんの数分、たった二分程度なのかもしれなかった。