今は暗渠になっている川から坂を上ってしばらく平らなところを進み、それから急な坂を下る。すぐにまた上って下り、コンクリートに囲われた川に出てまた坂を上る。片側四車線の大きな道路を渡り税務署に到着した。関東平野だからといってどこまでも真っ直ぐ平らになっているわけではない。自転車置き場に向かうと今年も沈丁花の香りが漂っている。今日はここ最近の中では一番暖かく、沈丁花の香りが今日の暖かい気温の中にぴったりとおさまっている。服の表面が太陽の熱で熱くなりその熱が体にも伝わってきてとても気持ちがいいのに、去年税務署に来たときの曇ったドンヨリとした映像が頭の中に浮かんでしまう。お金に縛られ、働き方や働く場所を制限されて生きているこのわたしのいったいどこが間違えているのか、
Shin Yamagata
