Shin Yamagata

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12月30日
仕事場に持ち込まれる、インチキくさい心理学というか、インチキくさいスピリチュアルというか、出会いとか、運命とか、エネルギーとか、必然とか、タイミングとか、迷いとか、喜びとか、感謝とか、そういう言葉を散りばめられたセリフというか、偶然に起こったことをあたかも必然に起こったことのように見せかける言葉を押し付けれら、それらをすんなりと受け入れる体制が整った、つまり、小さな頃から学校というレールに乗せられ、そのまま学校以外を知ることなく大人になり、ぽんっとよくわからない世界に放り出された迷える子羊じみた人たちに、それこそ、砂漠に水を撒くようにどんどん吸収させてしまおうという、その魂胆にまんまと陥ってしまったその女に、わたしは悲しさを通り越し、怒りのようなものを感じはじめ、その怒りも通り越し、絶望に近いようなやるせない気持ちに次第に傾きはじめ、わたし自身がインチキくさい説教じみたことを言いはじめる宣教師のような振る舞いを見せはじめ、そのわたしを頭上から眺めるもう一人のわたしがまた別の悲しみを持ってその光景を眺め、

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3月22日
鎌倉に池田葉子さんの写真展を見にいく(https://www.kamakura.gallery)。道路沿いの桜がほんの少し咲いている。画廊の前に出されている椅子に座っていると鶯の声が聞こえる。ホーゥホケケ。まだきちんと鳴けていない。写真を堪能して画廊を出て坂を下りはじめた。鎌倉山というバス停で降りたのだから、ここは山なのだろう。バスに乗っている間、頭上を走っているモノレールにずっと乗りたいと思っていた。だから、バス停を通り過ぎてモノレールの駅を目指す。右側は崖になっていてその崖に建つ家への階段がある。その階段の脇が、ついさっきみた池田さんの写真になっているから、真似てそこでシャッターを押す。全然違う写真が撮れた。見えなくなっていたモノレールが頭上にあらわれ、山を下りた先の西鎌倉駅から江ノ島へ向かう。ここにはずっと前に来たことがあるはずだけど、誰と来たのか何をしに来たのか何も覚えていない。外国人や日本人の観光客が道を埋め尽くしていて、まるで竹下通りみたいだと思うのだけど、ところどころに感じる海の気配に、竹下通りでは感じない抜けの良さのようなものを感じる。トンビに注意! という看板が目に入るが、食べ物は持っていない。たこせんべいに行列。みんな楽しそう。観光地に来た。

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9月9日
カシューナッツを随分前にもらったのだけど、そのまま食べる以外にどう使っていいのかわからず、すり潰して柑橘やオイルを混ぜてペーストにして塩で味を整えて焼いた鶏肉なんかに付けて食べれば? みたいなのをフランス料理の専門家に教わったりはして試したりもしていたのだけど、もうカシューナッツの存在を忘れていて、それでたまたま図書館で見た雑誌にカシューナッツを使った料理のレシピが載っていたから作ってみることにして、クミンとニンニクを油でじっくりと炒め、香りを油に移し、長ネギ、アクを抜いたこんにゃく、油揚げ、カシューナッツ、冷蔵庫にあったしめじも加えて、醤油とみりんで味付けをするのだけど、載っていたレシピはすでに忘れていて、途中からは独自の味付けになっていて、さらに、カブがあったからくし切りにして

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2月14日
もう50歳にもなろうというおっさんやおばはんが、アホみたいな政治家がアホな顔でアホなことしか言わないこんな国に住んでいてつらい、なんて言うと、バカな政治家というか総理大臣のおっさんが、おれやわたしらもやらないようなアホみたいなやりとりを繰り返していて、こんな大人が政治家ならこの国はもうすでに終わってんじゃねーの? って、そのおっさんやおばはんの子供たちが嘆いていて、わたしたちはその子供たちに顔向けできない大人なんだと自覚したところで、次の選挙が終わったたとしても、どうせ今のままなんでしょ、なんていう諦め気分、腐気分が蔓延していて、結局あんな奴らに投票してしまう大人たち、あるいは投票にいかない大人たちの一部としてわたしたち大人はこの世を漂っているわけだし、みんな仲良く! って言ったって、限度があるっていうか、でもそんなこと言ってると対立ばかり生まれるんでしょ、と言っているわたしたち大人の無能っぷりにうんざりしている子供たちがそこにいるのだけど、子供たちは子供たちで、子供たちの間に発生する対立の中で、ハッッピーバレンタイン! とかなんとか言ったりして、

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10月23日
オリーブオイルとココナッツオイルがある。それらを適度に混ぜ、卵黄と少しの牛乳を加え泡立て器でかき混ぜる。白っぽくなってきたところへ砂糖を加えさらに混ぜる。ベーキングパウダーをひとつまみ加えておいた小麦粉とくるみとアーモンドを砕いたものをそこへ投入しヘラでざっくりと混ぜていく。ある程度混ざったところへラム酒に漬けておいたレーズンとオレンジピールを加え、最後にコーンフレークをしっかりと混ぜ込む。