Shin Yamagata

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12時




目覚ましをかけずに寝た。10時頃に一度目が覚めて、それからは半分起きて半分寝ているような状態のまま夢ばかり見ていて、次に時計を見たときには12時を過ぎていた。夢は嫌な夢だったような気がする。
車に乗っていて細くてでこぼこした道を山奥へ進んでいて、僕は運転が出来ないのに、隣で運転している知っているようで知らない女に向かって僕が運転するからって言っていた。女は私がするといってハンドルを譲ってくれない。その時点で何かすごく嫌な気分になっていた。山奥ではお寺のようなところに人がたくさん集まっていて、そこに入って何かをしていたようだけどあまり覚えていない。帰るときに運転をしていたその女は知らない人たちと見たこともないオレンジ色の車に乗り込んで手を振りながら山を降りていってしまった。一人山に残されてしまってどうやって帰っていいのかわからなくなっていてそのことでまたものすごく嫌な気分になっていた。歩いて帰るしかないと思い、あの辺に地図があったと思って歩いていったら、そこにあった地図は立体的な地図でグルグルと回転するジェットコースターが走るような道が描かれていたというか作られていた。こんな地図を見てもよくわからないと、さらに嫌な気分になっていた。10時間も歩けば帰れるような気がすると思って山を降り始めたら知っているようで知らない人が数人一緒に歩いていた。山を降りたところ辺りに町があって、小さな商店街を抜けた突き当たりは海で、その海は海水浴場になっていてたくさんの人でにぎわっていたけど、天気は曇っていたような気がする。海水浴場を見下ろしながら堤防の上を歩いていたら前から髪の長いおっとりしたような女が歩いてきた。堤防の幅は狭くて一人しか通れないからどちらかが堤防を降りなければならなかったのだけれど、女はうつむいたままこちらを一切見ることなく突き進んでくるのでどうしようと思っている間に女とぶつかりそうになってひょいと体をよけたら堤防から落ちることなくその女とすれ違うことが出来た。「ギリギリセーフやったな〜」と心の中でつぶやいていた。そしてまったく顔を上げずに避けようともしないで突き進んできた女のその態度せいでまた嫌な気分になっていた。