Shin Yamagata

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今月の言葉




その年の夏は9月に入って勢いを増していた。夕方、日が落ちる時間は間違いなく早くなっているのはわかるものの、暑さは全く衰えず、夜になれば気温はさらに上昇し、明け方にはすでに35℃を越えていた。冷房の室外機からは常に熱風が吹き続け、その風さえ涼しく感じるほどの暑さがいつまでも続いている夏だった。本来ならそのころはもう秋と呼ばれているはずだった。