Shin Yamagata

お知らせ  zine  Twitter   Instagram


 

10月14日




都市のレジャーに少し遅れてやってきたのは美人の寺山だった。
人工的な河原に人が群がり、それを空から眺めれば、ブルーシートやらテントなどの比較的大きな単色に混じって、人々が身に着けているカラフルな衣服がモザイクのように動き、炭から出ている煙ですこし霞んで見えているのかもしれない。そして河原に降り立ち眺めてみれば、そこにはそれぞれの年齢、階級に応じた楽しみ方を観察することが可能なのだった。
美人の寺山の手には大粒の葡萄がぶら下がり、これはその後の食後に出される予定になっている。
仮設トイレが設置されているということは河原での糞尿を禁止するということなのかもしれないが、それらしき看板は見当たらないので各々の常識に任せるということなのだろう。河原へ降りる際に徴収された500円はこういうことのために使われているのかもしれないが、徴収の際に何の説明もなされない。
寺に入るのに500円徴収されることと河原へ降りるときに500円徴収されることは似てるようなのだが少し違っていた。