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9月3日
薄い壁を通して隣の部屋から女二人の話し声が聞こえてくる。枕に顔を埋めると女二人の足音まで聞こえてくる。右へ進んで窓のそばで立ち止まり、笑い声をあげて何かを話している。何を言っているのかはわからない。日本語ではないようだ。食器のぶつかる音が聞こえる。一人の女の髪は黒くて長い。もう一人はメガネをかけていてピタッとしたTシャツを着ている。急に静まり返ったかと思うと、また笑い声がわき起こる。テーブルを挟んで木製の大きな椅子に座った二人はお互いの顔を見ることはないまま、それぞれの手元に集中しはじめる。