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8月21日
暑かった。カラスが原っぱでぱかっと口を開いて、口の中の赤を見せている。ぴょんとひと蹴り、すぐ脇の木に飛びあがったカラスは何かを咥えてそのまま原っぱに戻った。そしてくちばしで咥えたそれを突いている。セミでも捕まえたのだろうか。距離があってそこまでは見えない。ここから先は公園で日陰だ。葉を広げているのはケヤキだろうか。イチョウもある。紅葉なんてまだまだ先だとこちらは思っているけれど、それぞれの木はすでに紅葉の準備というか、準備なんてあまりにも人間的すぎる言葉な気がするけど、とにかく、植物は葉を広げて光合成をしているけれど、毎日毎日、日はどんどん短くなっているのだから、などと考えたところで、暑いし、何を考えようとしていたのか、考えるのもめんどくさくなって、とにかく日陰に入って歩いた。もう少し歩くとクヌギの木があって子供の頃の山にはいったときと同じ樹液のにおいがしてきて