Shin Yamagata

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7月7日
図書館に寄って写真集のコーナーを久しぶりに見てみた。特に新しい写真集が入っているわけでもなく、写真のコーナーは、実際の写真の世界を反映して、ほとんど更新されていなかった。少し離れた棚に大型の写真集があることに気がついた。現代日本写真全集というシリーズで「日本の心」「日本の美」とそれぞれ12巻のセットになっていた。今後、このような立派な本は作られないのだろうなと思いながらまず手に取ったのは、濱谷浩が撮影した「孤峰富士」だった。濱谷浩が富士山なんて撮っていたのかと気軽に手に取ったのだけど、次のページになかなか進めないほどの見応えだった。濱谷浩が撮ったということを知ったうえで見ているからか、それとも、撮影者不明のままどこかでたまたま見たとしてもこうして手が止まるのか、写真を見ながらそういうことを考えていた。美しい写真なのだけど、「ネイチャーフォト」とは何かが決定的に違っている。その何かの一端は「科学」というか、もう少し広げて「学問」というのか、最近の写真にほとんど見かけなくなった