Shin Yamagata

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1月2日
ジュンク堂が2日からやっているというので、カメラを持って池袋へ出た。晴れてはいるのだけど、池袋の上空にちょうど雲がかぶさっていて、出したカメラはすぐにポケットに仕舞われた。9階の写真集のコーナーをざっと見る。森山大道の「光と影」がある。知らなかった。前に出た「光と影」はわら半紙みたいなざらざらの紙に印刷された、文庫本をひとまわりおおきくしたような小さな写真集で、がっかりしたというか、誰がこんなくだらない写真集を作ったのかと、怒りすら覚えたのだけど、今回は大きいし、つるつるの紙に印刷されていて写真集のタイトルを裏切らない出来になっていてよかった。前なら即決で買ったのだろうけど、今は悩んでしまう。金が余っているなら迷わず買うのだから買ってもいいのだけど、6000円あれば他に買いたいものがあるなどと考えてしまって、パラパラとめくりながらその場から動けなくなってしまった。フィルムに感光された光と印画紙に感光された光を同時に感じる写真はこの時期の森山大道の特徴で、見ているだけで日向を歩いている感じや暗室のにおいが漂ってきそうで、そうすると、前のわら半紙の小さな写真集は本当にクソみたいな写真集だったし、あんなのは本当に買わなくてよかったと改めて思ったりして、