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8月18日
朝から雨が降っていたのだけど昼過ぎにやんで、ときどき日が射すまでになった。撮影に出かけていくほどの時間はないからとりあえず歩いてみようとコンパクトカメラを持って家を出た。あそこを上っていけばこちら側に出てそこから下ればいいのではないか、おぼろげな記憶に従って山の上の集落を目指した。道だけが続く坂道を上っていくと家が出てきた。前に来たことがあるはずだけど記憶にない。さらに上って道を間違えて引き返してまた上った。見覚えのある家が出てきた。ここで雪が突然降ってきて屋根の下でしばらくぼうっとしていたことを思いだした。何年前かわからないけど、前に来たのは冬だった。見覚えのあるようなないような道をさらに上っていく。道が二手に分かれた。のぼりとくだり。のぼりを選んで進んだ。やがてくだりになって見通しの悪い木々に覆われた道を下っていくのだけど、だんだん不安になってくる。方向が違うような気がしてきて、コンパクトカメラに付いている方位磁石を見た。どちらかといえば逆に進んでいたし、こっちが北だと思っていたのに全然間違っていた。この道を下っていけばどこにでるのかというのがなんとなくわかってぞっとした。あんなところに出たらもう歩いて帰る元気はなくなっている。引き返すしかなかった。さっき二手に分かれたところに戻ってきて、どうしようかと思った。あとどれくらい歩けば想像しているところに出るのかわからなかったし、その想像もあてになっていないから、来た道を引き返すしかないのかとも思ったのだけど、ここまできて