Shin Yamagata

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10月25日




綿矢りさの「かわいそうだね?」読む。これは大江健三郎賞を受賞して、そのときに大江健三郎綿矢りさの公開対談があり、それを講談社まで聞きにいったのだが、そのときにはまだ「かわいそうだね?」を読んではいなくて、大江健三郎が何を話しているのかマイクの声がくぐもってほとんど聞き取れず、そのときは二時間くらいは対談していたのだろうか、そのほとんどを、これは大げさではなく、本当にほとんどの時間を大江健三郎がしゃべっていたために結局何を話し合ったか何もわからないまま、「ジアイ」(慈愛)がなんちゃらと言ってたことだけは覚えていて、後に読んで、もう何が書いてあったか忘れてしまったけど、群像にそのときの対談を文字にした文章が載っていたのだけど、読んでへーと思ったまま「かわいそうだね?」は読まずにきていたのだけど、だけど、だけど、という接続詞を連発しているが、とうとう読んだのだった。確かに「慈愛」という言葉は使われていたし、全体的にそういうことが書きたかったのかもしれないとも思うのだけれど、そういう部分より違うところがおもしろすぎた。今回は綿矢りさのユーモアが爆発していたような気がする。読んでいて何回も笑ってしまった。