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8月27日
台風のあとの、まだ石や枝の転がった狭い道を原付でゆっくり走っていると、前方に鹿が二頭見えた。振り返った二頭は走り出した。脇の山へは入らず道路を走るから、鹿を追いかけるようなかたちになる。短いしっぽが立った鹿の白いおしりを見ながら走る。いつまでこの状態が続くのだろうか。道路脇の急な斜面を流れる小さな沢に鹿が飛び込んだ。70度くらいはありそうな斜面を鹿は、走っていた足取りそのままにぐんぐん駆け上がっていく。あるところでピタッと止まってこちらを振り返った。こっちも止まって鹿を見上げた。