Shin Yamagata

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4月28日
行きたい先はまだ雲に覆われていた。雲と晴れ間の境目がちょうど真上にあったから二時間待って出発した。南へ南へ進んでいくとだんだん雲に追いついてきた。これ以上進むと撮影できそうにないから近くの集落に原付をとめた。ぽこぽこと雲が浮かんでいるものの撮影はできそうだった。原付をとめたすぐ脇に、白い藤の花が咲いていた。藤の花の塊がその場にこんもりと膨らんでいて、椿だろうか、赤い花をつけた木に藤がからまっていた。花に近づく前から何匹ものクマンバチがあたりに飛び交っていて花の下に入ると上からクマンバチの羽音が雨のように降ってくる。蜂もいるしアブもいる。その羽音の隙間に花の甘い香りが漂っている。離れて、藤の花にカメラを向けた。おもしろくない。シャッターを押さないまま三脚を