Shin Yamagata

お知らせ  zine  Twitter   Instagram


 

f:id:blepharisma:20210411185715j:plain
4月8日
撮影して、来た道と同じ道を引き返していると、行きに出会ったじいさんが斜面の下からまた声を掛けてきた。炭焼き小屋があるから見に来い、ということらしい。なんとなく道がつけられているのがわかる斜面を下りていくと、最後に結構な段差があるのだけど、じいさんもここから降りたのか。椎茸を栽培しているのだろうと思われる黒いビニールが被さった四角いハウスの脇を通ってじいさんのところまで行く。小屋の扉を開けて山積みになった炭をやっぱりうれしそうな顔で見せてくれる。ばあさんが生きていた頃までは焼いていたけど最近は焼いていなくて、でもまだこれだけあるから当分は大丈夫。わたしはじいさんと話しているときは自分が50歳手前のおっさんだということを忘れて、25歳か30歳かそこらの年齢の気分と見た目でじいさんの話を聞いているのだと、あとになって思うのだけど、だから、実際は、70か80歳くらいのじいさんと50歳くらいのおっさんが斜面の下